転職面接で職歴や実績、経験を聞かれたときの回答例を紹介!
職歴や実績、実務経験は履歴書や職務経歴書にも記載していますよね?では、なぜまた同じことを面接で聞いてくるのか?回答を考えるときはこういった点も踏まえて考える必要があります。
このページでは面接で職歴や実績、経験を聞かれたときの回答例や聞かれる理由、注意点などについて解説していきます。
■目次
面接官が職歴・実績・経験を聞く意図とは?
職歴や実績、経験は履歴書や職務経歴書にも記載していますよ。それを見ればわかるはずなのになぜまた聞いてくるのか?
正しい回答をするにはその意図を理解する必要があります。
面接で面接官が職歴や実績、経験を聞く目的は単純に職歴、実績、経験が知りたいのではなく主に以下の5点を見ようとしています。すべてを見ているわけではなく一部だけを見ている可能性ももちろんあります。
聞く目的
- これまでの業務内容と役割を理解して仕事をしていたか?
- 論理的に職歴、実績、経験が説明できるかを確認する
- 自分自身の課題を認識しているか?
- 前職と共通して活かせるスキルはあるか?
- 隠れている知識やスキルを知る
面接官はこの5つのポイントを確認することで、採用後に自社に貢献できる人物かどうかを判断します。前職で業務の内容や役割を理解せず言われるがままに作業をやってきた人物は、当然、採用しても自立した動きや成長を期待することができません。
もし、説得力がある回答ができれば、たとえ前職が全く異なる業種であってもこの人物であればどんな業務でもそつなくこなしてくれるだろうと思わせることができるのです。
実績と経験に説得力を持たせるには?
実績や経験に限らず言えることですが、発言に説得力を持たせるには『具体例』と『具体的な数値』が重要になります。
面接時間は限られているので、1つの質問に対して1~2分以内で回答するようにまとめる必要はありますが、『具体例』と『具体的な数値』は盛り込むようにしましょう。
職歴・実績・経験の質問集と回答例
では、実際に面接で職歴や実績、経験が聞かれたときの回答例を紹介していきます。
これまでの職歴や経歴について教えてください。
回答を考える上でのポイントは単に職歴や経歴を言うだけではなく、そこで『任されてきた役割』と『どのように行動してきたか』まで具体的に実例と数値を使って説明できるようにするという点です。
構成としては以下の3つの構成で1~2分程度にまとめると上手くアピールすることができます。
- 職歴、経歴を述べる
- 任されてきた役割を述べる
- どのように行動してきたかを述べる
4番目として「~の経歴を~に活かしたいと考えております」といったアピール文を入れるかどうかは人によって意見が異なりますが、当サイトJOBHUNTINGでは「職歴(経歴)について教えてください」と言われた場合は不要だと考えています。理由としてはいくつもありますが、主には以下のような点が不要と考える理由です。
- 『聞かれているのはあくまで職歴(経歴)である。』
- 『メインは職歴(経歴)なので簡潔なアピールしかできない』
- 『アピールしだすと「オイオイ」と思う面接官もいる。』
- 『アピールタイミングは「自己紹介をお願いします」「自己PRをお願いします」「長所(強み)を教えてください」「志望動機を教えてください」などなど他の質問で必ずあります』
- 『他のPR質問をされたとき同じことを言うことになる』
- など…
職歴(経歴)の回答は、「任されてきた役割」や「どのような行動をしてきたか」を具体的に述べるのが一番のアピールになります。
回答例文
段落ごとに「職歴(経歴)」⇒「役割」⇒「行動」と言う構成になっています。
【正しい回答例】
私は、家電やモバイル、カーエレクトロニクスなどのシステム開発を行っている会社でシステムエンジニアとして10年間従事してきました。
主に20名ほどのプロジェクトチームで家電製品に組み込まれるネットワークモジュールの開発を担当してきました。
入社してから7年間はチームメンバーの一員として仕様書の作成、詳細設計、プログラミングを納期遵守と品質にこだわり日々精進して参りました。退職までの残り3年間はそれまでの開発スケジュールを遵守した開発能力が評価されこのプロジェクトチームのチームリーダーとして開発スケジュールの管理やチームメンバーの育成に尽力して参りました。
補足ポイント
上記の例文では最初に会社名を言わずにどういった業務を行っている会社かと言う説明で始めています。会社名は履歴書に記載しているのでここでは会社名を言うよりはどういった会社なのかを具体的に伝えた方が、その後に述べる自分の会社での立ち位置や役割を面接官に理解してもらいやすくなります。
これまでにどういった実績がありますか?
実績は面接官にとって最も興味がある質問の1つです。なぜなら『実績=その人の能力』であり、採用すれば自社でもその能力を発揮してくれることを期待できるからです。よって、『実績はありません』と言った回答は絶対にしてはいけません。
ただ日本人は謙虚過ぎるのか、『誇れる実績を教えてください。』と言われるとどうしても『誇れる実績はありません』と答えてしまう人が多いのです。もちろん、誇れる実績があればそれが一番ですが、誇れる点がなくても以下の2点を伝えることで面接官には立派な実績に聞こえます。
伝えるポイント
- 業務に対してどういった工夫をしたり。目標を立てて取り組んだのか?
- その結果、どういった業務を成し遂げてきたのか?(終わらせてきたのか?)
※どうしても誇れるポイントが思いつかないという人は、『実績と経験があまりない場合の回答方法』の章に誇れる点の事例集を記載しているので参考にしてください。
回答例文
まずは、実績を簡潔に先に述べて、その実績はどのような工夫をしたのか?そしてその結果、数値込みでより具体的にどういった実績を成し遂げたのかと言う流れで回答すると面接官に伝わりやすいと思います。
段落ごとに「実績」⇒「工夫」⇒「実績詳細」と言う構成になっています
【正しい回答例】
私の一番の実績は、担当していたソフトウェア開発業務の開発期間を15%短縮させかつ、不具合も20%減らすことができ、その結果、社内で最優秀社員章を受章したことです。
当初、ソフトウェア開発はウォーターフォールモデルという開発手法で行っていました。しかし、開発しているソフトウェアはウォーターフォールモデルより、アジャイル型の方が適していると考え、上司に提案しそして、社全体にプレゼンを行い開発モデルを変更するに至りました。
開発モデルを変更する前は、ソフトウェアのバージョンアップをするたびに6ヵ月の開発期間を要し、不具合も平均約750件検出していました。しかし、開発モデルを変更後は約5ヵ月でリリースできるようになり、不具合も平均約600件まで減らすことができました。
これまでの仕事の中で最も大きな失敗は何ですか?
失敗なんて話したくないですよね?
面接官はこの失敗から何を見ようとしているのか?
面接官は仕事上の過去の失敗を聞いて以下の4点を確認しようとしています。
面接官が見るポイント
- 失敗からどのようなリカバリーを行ったのか?
- 失敗の経験からどのような改善策をとり、再発防止に努めたのか?
- 致命的な失敗ではないか?
- 応募資料からは読み取れない過去の失敗事例を知りたい
しかし、失敗は誰でもすることなので面接官は失敗自体はあまり問題視しません。特に注視されるのが1.の『失敗からどのようなリカバリーを行ったのか?』という点と2.の『失敗の経験からどのような改善策をとり、再発防止に努めたのか?』です。
この2点がしっかりとできる人であれば作業を安心して任せることができます。しかし、不十分だと思われると自社でも同様の失敗を繰り返すのではと不安にさせてしまいます。
とは言え、いくらリカバリーと再発防止ができていたとしても懲戒解雇になるような失敗や会社の評判を落とすような致命的な失敗は懸念されます。たとえば以下のような失敗です。
致命的な失敗例
- 企業に大きな損害を与えた
- 業務上の車の運転で大きな人身事故を起こした
- お客様と大きなトラブルを起こした
こういった失敗事例は隠すというと聞こえは悪いですが、面接での失敗体験として話すのには適していません。あくまで業務上の失敗によるものなので隠しても問題にはなりません。
ただし、失敗ではなく『暴力で懲戒解雇された』『情報を故意に漏洩させて懲戒解雇された』『犯罪を起こして懲戒解雇された』と言った内容は失敗ではなく悪意のある行動や犯罪になります。これらは入社後も会社に影響を及ぼす可能性があるため、隠して採用されたとしても再び解雇される可能性はあります。
回答例文
面接で過去の業務上の失敗を伝えるときは、まずは失敗内容を伝え、次にその失敗がなぜ起きたのかを分析、最後に今後も同様の失敗を防ぐためにどういった対策を行なったかと言う流れで回答すると印象よく聞こえます。
段落ごとに「失敗内容」⇒「原因分析」⇒「改善内容」と言う構成になっています
【正しい回答例】
ソフトウェアのリリース日直前に誤って重要なデータを削除してしまいリリースが2日遅れてしまったことです。
データのバックアップは日々、業務終了時にバックアップサーバーにアップロードすることで保存していたのですが、アップロードするさいに誤ったボタンを押してしまいその日に作成したデータがすべて削除されてしまいました。原因は、アップロードボタンと削除ボタンがすぐ隣だったため単純に押し間違えたことによるものでした。
再発防止策としてボタンの配置を変更すると共に、業務終了時の手動アップロード以外に自動で一定時間ごとにアップロードする仕組みを導入しました。この二重の対策をチームメンバー全員実施することで私だけではなく他のメンバーも同様の失敗を防ぐように改善しました。
誇れる実績と経験があまりない場合の回答方法
誇れる実績や経験が全然ない、そもそも働いていた期間も短いのであるわけがないという人もおられるのではないでしょうか?
しかし、『誇れる』という点に意識し過ぎる必要はありません。自分がどういう目標を立てどういう仕事をやり遂げてきたのかと考えれば構いません。
誇れる点の事例をいくつかピックアップしておくので、自分にも言える事例が無いか当てはめて考えてみてください。
誇れる19の事例集
- 社内表彰された
- 納期を遵守した
- 長期間無遅刻無欠席
- リーダーとして○○人のメンバーをまとめていた
- 売上実績を○○%アップさせた
- ○○の問題点を改善した
- 困難な仕事をやり遂げた
- 人が嫌がる仕事を率先してやっていた
- お客様から信頼を得ていた
- 高い顧客満足度を得ていた
- 初めての製品をリリースした
- 大きなプロジェクトを成功に導いた
- 未経験の業務を最後までやり遂げた
- ○○に貢献した
- 新しい取り組みや仕組みを導入した
- 多くの新人を一人前に育てた
- シェアを拡大させた
- 業務を拡大させた
- 経費削減に貢献した
回答を考えるときの注意点
面接対策として色々な質問に対する回答を事前に考えると思うのですが、その際に履歴書や職務経歴書の応募書類に書いた内容と相違が無いように注意してください。
面接では応募書類に記載した内容を更に具体例も含めて詳しく回答する必要がありますが、全く異なるようなことを言ってしまうと不信感を抱かれることになります。
面接質問の回答を考えるさいは記載した応募書類を手元に置いて考えるようにしましょう。もし、応募書類を早い段階で送付する場合は、コピーなどを取って記載した内容が分からないといったことにならないようにしてください。
おすすめの質問対策方法
自慢できる職歴や実績、経験があれば回答にあまり迷うことのない質問ですが、自慢できるものが無い人も多いと思います。
そこでおすすめなのが転職エージェントを利用する方法です。
自慢できる職歴や実績、経験がない場合でも応募する企業に応じた最適なアピール方法をアドバイスしてもらうことができます。その他にも応募書類の添削や面接日程の調整などさまざまなサポートを完全無料で行ってくれます。
実際にどういったサポートをしてもらうことができるのか?そして、数ある転職エージェントの中でおすすめの転職エージェントはどこなのかと言った点を以下のページで詳しく解説しているので宜しければ参考にしてください。