メールで履歴書の送り方 完全マニュアル!
履歴書をメールに添付して送る場合の送り方や注意点など、メール送信が完了するまでのあらゆるノウハウを集約しています。履歴書をメールで送る予定のある人は是非、参考にしてください。
■目次
メールの件名の書き方
メールの件名を考える上で重要な点は以下の3点です。
件名の重要ポイント
- 一目でメールの内容がわかる
- 見落とされない目立つメール
- 件名にキーワードを入れる
- 件名に名前を入れる
一目でメールの内容がわかる
メールを開けて確認しなくても件名だけで内容が推測できるように件名を付けてください。
大きな会社になればなるほど、一人の人が毎日受け取るメールの件数が増えていきます。そのため件名だけで内容が推測できると読む側にとってはとても助かります。
見落とされない目立つ件名
目立つ件名といっても派手に『★』などを付けるというわけではありません。
他の応募者がよく利用する件名と似た件名にします。
採用担当者は多くの応募メールを見てきています。よって、他の応募者がよく利用する件名と似た件名にすることで、採用担当者は見慣れた件名で瞬時に見つけ内容も悟ってくれます。
件名だけで採用されるということはまずないので、人と差別化しようとアレンジする必要性はありません。
件名にキーワードを入れる
メールソフトの振り分け機能を利用していない人はほとんどいません。
採用担当官が応募メールの振り分けをしているとは限りませんが、振り分けをしている場合、振り分けにヒットするキーワードを件名に含めておくことで見落とし防止にもつながります。
件名に名前を入れる
メールソフト上に送り主も表示されるのであえて件名に名前を入れ込む必要性はないかもしれませんが、応募者が複数いて同じような件名のメールがたくさんあった場合、名前が含まれていると誰からか一目でわかってもらえます。
もし、件名に名前を入れない場合は、メールソフトの送り主の表示設定を確認し、メールを受け取った人に送り主名が漢字のフルネームで表示されるように必ず設定してください。
送り主表示OK例
- 山田 太郎<y.tarou@jobhosting.com>
送り主表示NG例
- Taro Yamada<y.tarou@jobhosting.com>
- y.tarou@jobhosting.com
メール件名の例
おすすめの件名の例をいくつか掲載しておきます。
応募メールでよく使われる件名で、採用担当官の目に留まりやすくメール本文を見なくても内容が推測できる件名になっています。
- 履歴書ご送付の件/山田 太郎
- 営業職応募の件/山田 太郎
- 中途採用応募の件/履歴書添付(山田 太郎)
メール本文の書き方
メール本文はだらだらと長い文章を書くのはNGです。具体的にかつ簡潔に記載する必要があります。ただ、難しく考える必要はありません。メール本文の書き方や内容は定型文のようにほとんど決まっています。
メール本文は大きく分けて以下の5つの項目にわかれます。それぞれの項目をひとつずつ解説していくので参考にしてください。
宛先の書き方
メール本文に記載する宛先は、宛先がどこまでわかっているかによって書き方が少し変わってきます。以下の5点に注意して記載するようにしてください。
注意点
- 会社名は必ず正式名称で記載する。『(株)』といったように略さないこと。
- 宛先には必ず『様』を付ける。『殿』や『さん』はNGです。『殿』は一般的に立場が同じかそれ以下の相手に使います。
- 宛先の名前まで書く場合は、フルネームで記載する(名前がわからない場合は、苗字だけでも可)
- 宛先の名前の後に役職名を付ける場合は苗字のみ記載する
- 宛先の名前の後に役職名を付ける場合は「様」はつけない
宛先の書き方OK例
宛先が会社名しかわからない場合
- ○○○○○株式会社
採用ご担当者様
部署名までわかる場合
- ○○○○○株式会社
人事部
採用ご担当者様
部署名・担当者名がわかる場合
- ○○○○○株式会社
人事部
採用担当 佐々木次郎様
宛先の書き方NG例
宛先のNG例1
- ○○○○○(株)
人事部
採用担当 佐々木次郎様
宛先のNG例2
- ○○○○○株式会社
人事部
採用担当 佐々木次郎殿
宛先のNG例3
- ○○○○○株式会社
人事部
採用担当 佐々木様
宛先のNG例4
- ○○○○○株式会社
人事部
採用担当 佐々木次郎部長
宛先のNG例5
- ○○○○○株式会社
人事部
採用担当 佐々木部長様
自己紹介の書き方
注意点
- 自分の名前はフルネームで記載する
自己紹介項目での注意点は自分自身の名前はフルネームで記載するという点だけです。同じ苗字の応募者が多数いる場合もあるので、必ずフルネームで記載してください。
苗字と名前の間にスペースを入れるかどうかで悩まれる方が多いですが、どちらでも構いません。どこまでが苗字で、どこから名前なのかわかりにくい名前の人はスペースを入れるというので良いかと思います。
自己紹介OK例
はじめまして。
私、山田太郎と申します。
本文の文頭に記載する自己紹介は、こだわりがなければ例の内容をそのまま利用していただいて構いません。最初の『はじめまして。』は省略できます。一度でも採用担当者の方と連絡を取ったことがある場合は、当然ですが必ず省略してください。
自己紹介NG例
- はじめまして。
私、山田と申します。
要件の書き方
注意点
- 簡潔に短い文章で書く
- 志望動機やアピールを簡潔に記載する
- 応募要項を見つけた媒体を記載する
- 「御社」ではなく「貴社」を利用する(御社は会話で利用する。文章は「貴社」が正解)
要件部分もほぼ定型で書く内容は決まっていますが、『企業側と初めてコンタクトをとる場合』、『すでに何度かコンタクトを取り、その中で履歴書送付の指示があった場合』、『説明会に参加した後に履歴書を送付する場合』など状況に応じて少しだけ変える必要があります。
企業側と初コンタクトで履歴書を送る場合
要件記載OK例
△△△で貴社の求人情報を拝見いたしました。これまでの営業経験を貴社商品の販促に活かせるのではと思い、営業職に応募させていただきました。
履歴書と職務経歴書を添付しております。ご査収の程、よろしくお願い申し上げます。
以下は、「御社」と「貴社」の間違いおよび、必要以上にアピールし長くクドクドした要件になってしまっているNG例です。
要件記載NG例
△△△で御社の求人情報を拝見いたしました。これまで私は10年間の営業経験があり、関東地方を中心とした大企業の法人顧客を約20担当してきました。その中で2度売り上げ成績で表彰を受けたことがあります。特に得意とするのが事務用品販売です。この営業実績と経験を御社の新商品である文具の販促に活かし売り上げアップに貢献できるのではと思い、営業職に応募させていただきました。
履歴書と職務経歴書を添付しております。ご査収の程、よろしくお願い申し上げます
企業側から履歴書を送ってほしいと指示があった場合
要件記載OK例
ご指示いただきました履歴書と職務経歴書を本メールに添付いたしましたので、ご査収いただければ幸いです。
企業の説明会などに参加したあと履歴書を送る場合
要件記載OK例
先日は企業説明会に参加させていただき、ありがとうございました。
企業説明会に参加させていただいたことで 、貴社へ入社したいという想いはさらに高まり、これまでの営業経験を商品の販促に活かせるのではと思い、営業職に応募させていただきました。
履歴書と職務経歴書を本メールに添付いたしましたので、ご査収いただければ幸いです。
締めの書き方
締め部分は特に難しいところはありません。以下の例を参考に記載してください。
締め記載OK例1
お忙しいところお手数をおかけいたしますが、よろしくお願い申し上げます。
締め記載OK例2
お忙しいところお手数をおかけいたしますが、面接の機会をいただけますと幸いです。
よろしくお願い申し上げます。
締め記載OK例3
お忙しいところ大変恐れ入りますが、何卒宜しくお願いいたします。
署名の必要性と書き方
署名には以下の4点を含めます。
- 名前
- 住所
- 電話番号
- メール
履歴書を見ればすべて記載されている内容なのであえて署名として記載する必要はないのではと思ってしまいますが、会社関連のメールに署名はマナーです。
ただし、転職活動者が企業に応募メールを送るときの署名には注意点もあります。
署名の注意点
- 現在勤めている会社名は入れない
- 署名のデザインが派手になり過ぎない
- 必要以上に多くの情報を入れない
- 署名に記載するメールアドレスとメールを送るさいに利用するメールアドレスは一致させる(相手を混乱させてしまう原因になる)
署名記載例
署名記載例
******************************
山田太郎
〒112-0004
東京都文京区後楽1丁目3−61
電話:03-0000-0000
携帯:090-0000-0000
E-mail:taro@job-hunting-guide.com
******************************
改行の使い方
メールを書くときに改行を上手く利用することで受け取り側に見やすく読みやすい文章になります。
メールの受け取り相手が携帯電話で受け取る場合は、下手に改行を入れると意図せぬところで改行が入り逆に読みにくくなることがありますが、採用担当者に送る場合はほぼ確実にパソコンで受信されることが想定できるので改行を上手く利用していきましょう。
改行を利用するさいの注意点は次の2点です。
改行の注意点
- 35文字程度で改行する
- 文章の切りのいいところで改行する
35文字程度で改行する
メールソフトのデフォルト設定は、約40文字前後で自動改行となっていることが多く、人によっては35文字で改行設定している人も多いです。
よって、35文字以内で改行するように心がければまず間違いありません。
受信者のメールソフト側で35文字の自動改行設定がされているときに、あなたが1行40文字で改行した場合、受け取り側にどのように表示されるのか? 受信者側には下図のように意図せぬところで改行が入ってしまいます。
文章の切りのいいところで改行する
35文字を基準に改行しますが、すべての行を35文字改行で統一するのではなく文章構成上切りのよいところで改行をいれると読みやすくなります。
履歴書の添付方法
履歴書をメールに添付するさいは、単に添付するだけではなくいくつか注意点があります。それは以下の5点です。
ファイル添付時の注意点
- 添付する履歴書はできる限りPDFファイルにする
- 添付ファイルのサイズが大きい場合は必ず圧縮する
- 添付したファイルが何なのか一目でわかるようなファイル名にする
- ファイルにロックをかける
添付する履歴書はできる限りPDFファイルにする
履歴書は使用するテンプレートによってWord形式、Excel形式、PDF形式などがあります。当サイトJOBHUNTINGでも以下のページにこの3種類の履歴書テンプレートを公開しています。
しかし、企業へ提出するときはPDF形式がもっともおすすめです。
理由は、『見れない』『表示がくずれる』といったことが起きにくく、さらに印刷も容易にできるので見る側の人間にとっては一番ありがたいファイル形式だからです。それ以外にも以下のページに記載したようなたくさんのメリットがあります。
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PDFファイルを作成する環境がないという人は、ExcelやWordで作成した履歴書をPDF形式に変換する方法でもかまいません。以下のページにその方法を記載しているので参考にしてください。
添付ファイルのサイズが大きい場合は必ず圧縮する
メールにファイルを添付する場合、一般的なマナーとして2Mまでと言われています。
最近は回線速度が速くなっているので、2M以上のファイルを添付しても気にする人はほとんどいませんが、いまだにネチケットとして言われ続けているので2M以上のファイルは圧縮するようにしましょう。
おすすめの圧縮方法
フリーの圧縮解凍ソフトがたくさんありますが、圧縮する側と解凍する側とで異なるソフトを使用した場合、解凍できないということもしばしばあります。
そういったことが起きないように履歴書を圧縮するさいは、Windowsの圧縮機能を利用するようにしてください。
Windows XP以降のOSには、圧縮機能が標準装備されています。
履歴書圧縮手順
- 履歴書ファイルを右クリックする
- 『送る(N)』を選択する
- 『圧縮(zip形式)フォルダー』を選択する
添付したファイルが何なのか一目でわかるようなファイル名にする
添付する履歴書ファイルはファイルを開けなくても何かが一目でわかるようなファイル名を付けるようにしてください。
メールにファイルが添付されている場合、ウィルスを気にする人も多いです。
また、見る環境によってファイル名の文字化けを懸念してファイル名は日本語を使用してはいけないと言われる方もおられますが、Windows同士の環境であればまずそういったことはないので日本語で構いません。
ファイル名のOK例
- 履歴書(山田太郎).pdf
- 応募書類(山田太郎).zip
ファイル名のNG例
- rirekisyo.pdf
- rirekisyo(Taro_Yamada).zip
パスワードロックの必要性
『履歴書には個人情報がたくさん記載されているので、万が一にそなえてメールに添付する場合は、パスワードロックをかけること。』
最近はこのようにパスワードロックが推奨されていることが多いですが、当サイトJOBHUNTINGでは非推奨とさせていただいています。その最大の理由は見る側の負担が大きいからです。
では、どういった負担がかかるのか?
パスワードロック非推奨理由
- ファイルを開くたびにパスワードを入力しなければならない
- パスワードを管理しなければならない
圧縮ロックを利用すれば、解凍時の1回だけで開くたびにパスワードを入力する必要はなくなりますが、対応した圧縮解凍ソフトを利用する必要がでてきます。
そもそもパスワードロックは自分の個人情報が漏れることを懸念してするもので、見る側の採用担当官にとっては負担でしかありません。
『自分の個人情報を優先する』か『見る側の負担を軽減する』かの判断はどちらを優先にするか次第ですが、履歴書に記載している個人情報の内容から判断して当サイトJOBHUNTINGではパスワードロックは不要と判断しています。
※補足事項
個人情報で特に気になるのが、個人が特定できる『名前』『住所』『電話番号』だと思います。しかし、この3つの情報はメールの署名欄にも記載する内容です。メールの盗聴で漏洩する場合は、パスワードロックをかけていてもこれらの情報は署名欄から漏洩してしまいます。ファイル受信後の漏洩は相手側の管理に依存するため必要以上に気にする必要はないと判断しています。
ただし、次のような場合はファイルにパスワードロックをかけるようにしてください。
パスワードロックが必要なとき
- 相手側から指定があった場合
- 企業側や他社の機密事項が記載されている場合
- どうしても知られたくない個人情報がある場合
パスワードロックのかけ方
パスワードロックは大きく分けて以下の2通りがあります。
パスワードロックの方法
- ファイル自体にロックをかける
- 圧縮ロックをかける
ファイル自体にロックをかける
ExcelやWordにはファイルロックをかける機能があります。以下のページにその方法を詳しく解説しているので参考にしてください。
PDFにはないので、PDFにパスワードロックをかけたい人は『圧縮ロック』を利用してください。
圧縮ロックをかける
圧縮解凍ソフトにはパスワードロックをかける機能がついているものがあります。『Lhaplus』『7-Zip』『WinRAR』などがパスワードロックに対応した有名なフリーソフトです。
窓の杜やVectorからダウンロードができます。
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パスワードロックをかける場合の送り方
履歴書ファイルにパスワードをかける場合は、履歴書を添付するメールとは別に、もう1通パスワード連絡用のメールを作成して送ります。
これはメール自体が第三者に盗み見された場合、同じメール内にパスワードを記載していることにより簡単にファイルを開けられてしまうことを防ぐためです。
履歴書を添付するメール本文には以下のような文言を追加しておきましょう。
パスワード連絡用メールの送り方
パスワードを連絡するメールの件名、本文は以下のような内容で送ります。必ず、履歴書を添付するメールを送った直後に送るようにしてください。
写真の貼り方
履歴書をWord、Excel、PDFファイルで作成する場合の写真の貼り方については、以下のページで詳しく解説しているので参考にしてください。
使用するメールアドレス
履歴書送付時メールアドレス
- プロバイダーから提供されているメールアドレス(推奨)
- Yahoo!やGoogleのフリーメール(やや推奨)
- 独自ドメインのメールアドレス(やや推奨)
- 携帯メール(非推奨)
もっともおすすめなのがプロバイダーから提供されているメールアドレスです。自宅のインターネット環境を申し込むさいに必ずプロバイダーからメールアドレスがいくつか提供されていると思います。そのメールアドレスを使用するのがもっともおすすめです。
Yahoo!やGoogleなどのフリーメールアドレスを普段利用している人も多いかと思いますが、基本的には利用しても構いません。ただし、利用者の少ないマイナーなフリーメールアドレスは迷惑メール扱いされてしまう可能性があるので、利用するならYahoo!メールもしくはGmailのどちらかにしておくのが良いかと思います。
絶対に使ってはだめなのが『携帯のメールアドレス』です。
なぜ、携帯のメールアドレスはダメなのか?履歴書を送るときに使うおすすめメールアドレスとやっておくべき設定について以下のページで詳しく解説しているので参考にしてください。
おすすめのメール送信時間
夜21時~就寝までの間
夜21時~就寝までの間にメールを送信するのがおすすめです。あくまで当サイトJOBHUNTINGで推奨している時間であり必須ではありません。基本的には何時に送っても構いません。
では、なぜ当サイトではこの時間を推奨しているのか?
『会社員の多くは、朝出勤直後に夜の間に来たメールを一通り確認するから』
会社員の多くは朝出社直後の業務開始前や開始直後にコーヒーなどを飲みながら一通づつ丁寧にメールを確認する人が多いです。そのため夜の間にメールが溜まっていたとしても見落とされる可能性は低いです。
業務が本格的に稼働している昼間や夕方にメールを送ると見落とされたり、後回しにされる可能性が高くなります。
ただし、採用担当官の日々の業務スタイルによっても変わってくるので、推奨している時間はあくまで参考程度で考えてください。
そのまま利用できる応募メールの例文
履歴書をメールに添付して送るときのメールの例文を以下の3パターン記載しておきます。メールを記載するときに参考にしてください。
応募要項を見て初めてメールするとき
会社説明会などに参加後、履歴書送付の指示があったとき
パスワードを連絡するとき
メールがうまく書けない、心配という人のために
メールがどうしてもうまく書けない、誰かにチェックしてもらわないと心配で送れないという人におすすめなのは『転職エージェント』の利用です。
転職エージェントは大手転職サイトのサービスの1つで、転職に関することであればなんでも相談にのってくれたりアドバイスをしてくれたりします。
転職に関するプロの目で意見が聞けるだけではなく、有用な情報をたくさん教えてもらえるので、転職活動では転職エージェントの利用は今では必須になってきています。