逆質問は質問の内容次第で好印象にも悪印象にもなる!
面接で『何か質問はありますか?』と聞かれたときに何を質問しますか?
この逆質問は面接の最後に高確率で聞かれます。そして、聞く内容によっては悪印象を与えてしまうこともあります。
このページでは逆質問をするさいの注意点や逆質問の例をいくつか紹介しています。面接対策をされている方は是非、参考にしてください。
■目次
逆質問「何か質問はありますか?」と聞いてくる意図は?
面接官が面接の最後に必ずと言っていいほど聞いてくる『何か質問はありますか?』の逆質問にはどういった意図があるのでしょうか?
実は大した意図はありません。
単純に何か質問が無いのか確認の意味で聞いているだけなのです。
ネット上の転職系サイトにはよく逆質問の意図として『意欲を見るため』や『企業に対する関心度』、『コミュニケーション力』などさまざまなことが書かれていますが、逆質問でこれらの点を見ると初めから決めている面接官はほぼいません。
以下は他の転職系サイトで述べられている逆質問の意図としてよく言われている点です。
逆質問の意図
- 意欲を見るため
- 企業に対する関心度を見るため
- コミュニケーション力の確認
- 会社との相性を確認
- 質問能力の確認
意図が無いからと言って気にしなくていいというわけではありません。逆質問をする特別な意図はないのですが、結果的にさまざまな点を見られるからです。
たとえば、『何か質問はありますか?』と聞かれて『特にありません。』と答えると、面接官から見ると『我が社にあまり興味がないの?』『意欲があまりないね』と取られてしまう場合もあります。また、おどおどして質問するとコミュニケーション力に疑問を感じられたりします。
このように面接官は元々なんらかの意図を持って逆質問をするわけではなく、応募者の回答から気になった点をチェックするだけなのです。
逆質問に対する対策は意図をあまり深く考える必要はなく、次章に記載する好印象を与えるポイントと注意点をおさえた上で質問する内容を考えれば良いかと思います。
逆質問で好印象を与えるポイントと注意点
逆質問に対する対策は大きく分けて、以下の2点に分けて考える必要があります。
逆質問対策のポイント
- 質問する内容を考える(事前対策)
- 質問内容の変更(当日対策)
この2点に関してもう少し具体的に解説しておきます。
質問する内容を考える(事前対策)
『何か質問はありますか?』と聞かれたときにする質問を最低限3~5つは考えておいてください。そして、考えた質問に優先順位をつけてください。
面接当日に質問できる数は1~2つ程度です。意欲を見せようとしてすべて質問しようとすると逆に時間を使い過ぎて嫌がられてしまう可能性があります。
複数考えておかなければならない理由は、次章の『質問内容の変更(当日対策)』に記載しているので参考にしてください。また、質問を考えるさいの注意点については『「何か質問はありますか?」と聞かれたときのNGな質問とは?』の章に記載しています。
質問内容の変更(当日対策)
事前に優先順位を決めて考えておいた質問の優先順位を面接当日に変更しなければならないことがあります。例えば以下のような状況になったときです。
他の質疑応答の中ですでに話してしまった場合
『何か質問はありますか?』という逆質問はたいていの場合が面接の最後で聞かれます。よって、面接中のそれまでの質疑応答の中で考えておいた質問をすでに話し解決してしまっている場合もあります。
すでに解決済みの質問を再び面接官にすると当然、面接官は『さっき話しをしていたこと聞いていた?』となりますよね。
事前に考えておいた質問がすでに解決している場合は、それをとばし優先順位2番目、3番目以降のものを質問していくようにしてください。
面接の中で新たな疑問が生じた場合
面接で話をしている中で新たな疑問が出てくる場合もよくあります。そう言った場合は、事前に考えておいた優先順位の高い質問と比較しどちらを優先的に質問するかその場で判断する必要があります。
他の応募者が先に質問してしまった場合
集団面接の場合ですが、他の応募者も質問する内容を事前に考えています。そのため自分が最優先で質問しようと考えておいた質問内容と重複してしまうこともあります。もし、他の応募者が先に質問をしてしまった場合は、優先順位2番目、3番目以降のものを質問していくようにしてください。
「何か質問はありますか?」と聞かれたときのNGな質問とは?
「何か質問はありますか?」と逆質問されたときにしては駄目なNG質問が大きく分けて以下の5種類があります。
NG質問
- 事前に自分で調べれば分かる内容を質問する
- 他の質問で既に解決した内容を繰り返し質問する
- 受け身的な考えの質問
- 給与や待遇面についてばかり質問する
- 面接官が答え難いむちゃな質問をする
とりあえず何か質問を考えてさえ行けばいいというのではなく、これらの点に注意して考えるようにしてください。
では実際にどういった質問が該当するのか具体例を挙げて紹介していきます。
事前に自分で調べれば分かる内容を質問する
企業のウェブサイトや応募要項を見れば分かる内容を逆質問すると面接官は『本当に我が社に興味があるの?』、『事前にしっかりと調べてきてよ』と思います。たとえば、以下のような質問です。
浅はかな逆質問例
- 御社ではどういった商品を取り扱っていますか?
- どういった企業と取引されていますか?
- 企業理念を教えていただけますでしょうか?
- 御社の売上高を教えていただけますでしょうか?
- 御社の従業員数はどのくらいでしょうか?
- 御社の過去の開発実績を教えていただけますでしょうか?
- 御社の事業内容を教えていただけますでしょうか?
企業のウェブサイトや応募要項に書かれているけど内容が理解できずに質問したい場合は、『御社のウェブサイトで○○○と記載されているのを見たのですが、~ということでしょうか?』と言ったように、書かれているのは知っているが疑問に感じている点があるということを明確に伝えるようにすれば問題ありません。
他の質問で既に解決した内容を繰り返し質問する
逆質問の『何か質問はありますか?』はたいてい面接の最後に聞かれます。
そのため逆質問用に質問する内容を事前に考えておいても面接官とのそれまでの会話の中で既に話し済みであったり、解決している場合があります。それなのに考えておいた質問をそのまま言うとどうなるでしょうか?
『さっき話しをしていたこと聞いていた?』
きっとこのように思われますよね。
とは言え、とっさに別の質問を考えるのも難しいです。無理に考えると『NG質問』で記載したNGな逆質問をしてしまう可能性が高くなります。
そういった事態を防ぐために『質問する内容を考える(事前対策)』でも記載したように事前に3~5つの逆質問を優先順位を決めて考えておくようにしてください。
受け身的な考えの質問
どんな企業でも自らが積極的に考え行動し成長していく人を好み、人任せにした受け身的な考えを持った人は嫌がります。そういった内容の逆質問をすると印象的に良くありません。
たとえば、以下のような質問が該当します。
受け身の逆質問例
- 未経験の仕事ですが、教育してもらえますか?
- 長期休暇は取得できますか?
- 残業ができない日もあるのですが構いませんか?
- 行知識を身に付けるため勉強したいのですが、勉強できる環境はありますか?
- 有給休暇は好きな時に取れますか?
- 入社して仕事をしながら覚えてもよろしいでしょうか?
有給休暇の取得率など実際に気になって質問したい場合は、聞き方に注意するようにしてください。単に『有給休暇は好きな時に取れますか?』とだけ聞くと『この人はよく休みを取る人だ』と思われてしまいます。
『私は自己啓発で積極的にさまざまな資格を取得しているのですが、受験日に休みを頂きたい場合があります。もちろん業務優先ですが業務都合がつけば有給休暇は取得できますか?』
有給休暇は会社員の権利であり、本来であればここまで気を使って質問する必要もないのですが、日本人はなぜか悪い印象にとらえる人が多いです。このように前向きな行動と合わせて質問することで悪い印象をやわらげることができます。
給与や待遇面についてばかり質問する
給与や待遇面について事前に情報がなく、面接の場でも話しがない場合は質問して確認したいという場合がありますよね。
働く側の立場からすると大切なことですが、給与や待遇面のことばかりを聞くと『仕事や会社にあまり興味がないのかな?』と取られてしまう可能性があります。
質問する場合は最小限にとどめるか、仕事と絡めて上手く話しを切り出すようにしてください。
面接官が答え難いむちゃな質問をする
面接官には立場上、答え難い質問というのがあります。
そういった質問は面接官を困らすだけではなく、本音の回答を聞き出すこともできないので逆質問としては好ましくありません。
たとえば、以下のような質問です。
『入社して仕事をしながら覚えてもよろしいでしょうか?』
この質問は受け身的な考えの質問なのでそもそもNGな逆質問なのですが、面接官はこの質問をされても『YES』としか答えられません。ただ、内心は『YES』ではなく『今のうちに自分で少しでも勉強して身に付けてください』
『仕事をしながらだけではなく自宅でも努力してください』なのです。しかし、こういった返答をして無賃労働を強要させたように取られると労働基準法違反になる可能性があり、面接官も内心で思っていても本音を言うことができないのです。
その他にも以下のような質問は面接官が答え難い逆質問になるので避けるようにしてください。
答え難い逆質問
- 面接官が体験したことのない内容の質問
- 会社の短所をついた質問
- 労働基準法違反に接触するような回答になる質問
逆質問されたときのお手本質問例
上手な逆質問は単なる質問ではなくアピールを含めた質問をすることです。
お手本の逆質問の例を以下にいくつか紹介しておくので、逆質問を考えるさいに参考にしてください。
お手本の逆質問例1
もし、採用して頂けたとき少しでも早く一人前に立ち上がれるように事前に勉強しておきたいと考えているのですが、こういった内容をやっておくと良いという点はありますでしょうか?
お手本の逆質問例2
御社で活躍されている方の特徴や人物像、共通点などがあれば教えていただけますでしょうか?
お手本の逆質問例3
私のスキルや経験で不足だと感じた点があれば教えていただけますでしょうか?少しでも補えるように今から努力していきたいと思います。
お手本の逆質問例4
御社が中途採用者に求めている点は応募要項からもうかがえますが、特に期待している点などがあれば教えていただけますでしょうか?
おすすめの逆質問対策
面接対策は自分一人で行っているとどうしても視野が狭くなり、悪い点なども見つけにくいです。
おすすめなのは友人や家族に面接官代わりになってもらい本番を想定した面接練習をすることです。しかし、友達や家族に面接官役になってもらうのは恥ずかしくてできないと言った人は、転職エージェントの利用がおすすめです。
転職エージェントは、豊富な面接に関する知識を持っており、応募する企業の面接で聞かれるであろう質問を想定し実戦形式の模擬面接を行ってくれます。
それだけではなく転職に関するありとあらゆる面でサポートやアドバイスを完全無料で行ってくれます。『実際にどういったサポートをしてもらうことができるのか?』という点とおすすめの転職エージェントを以下のページで紹介しているので参考にしてください。