軽視しがちだが実は重要なのが履歴書の写真です。
このページは履歴書に貼る写真の撮り方や、やってはいけないタブーについて記載しています。写真を貼るさいによくある疑問についても解説しているので参考にしてください。
■目次
履歴書の写真が重要な理由
採用担当官が履歴書を見るさいに一番最初に見るところはほぼ間違いなく『写真』です。
『性格は顔に出る』といいますよね?性格のキツイ人は目つきもキツイ人が多く、逆にやさしい性格の人は顔全体からやさしさがにじみ出ています。もちろんすべての人に当てはまるわけではありませんが、顔からその人の性格がある程度読み取れます。
採用担当官もまず最初に履歴書の写真でその人の性格や期待できる能力を見ようとします。
- 『社風に合う人物か?』
- 『社内の人間と協調してうまくやっていける人物か?』
- 『問題をおこしそうな人物ではないか?』
- 『仕事ができそうな人物か?』
そして、写真での第一印象が悪いと履歴書の他の部分もすべて懐疑的に見られてしまいます。
自分は本気でやる気があるのに写真次第で勝手にこのように思われてしまうかもしれないのです。このように写真で損をしてしまわないように写真準備にも力を入れるようにしてください。
履歴書の写真はどのように撮るのが最もよい?
履歴書の写真を撮る方法の選択肢としては、主に以下の3つの方法があります。
履歴書写真の撮り方
- スピード写真機で撮る
- デジカメやスマホで自撮りする
- 写真館(スタジオ)で撮る
この中でもっともおすすめなのが『写真館(スタジオ)で撮る』方法です。しかし、もっとも利用者が多いのは『スピード写真機で撮る』方法です。
これらの撮り方の違いによってどういったメリットとデメリットがあるのか?
写真館 | スピード写真 | 自撮り | |
---|---|---|---|
写真の質 | |||
値段 | 3,000円~ 1万円程度 |
800円前後 | 光沢紙代のみ |
所要時間 | 約1時間 | 約5分 | 約15分 |
メリット |
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デメリット |
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お金はかかりますが、証明写真は写真館で撮るのが圧倒的にクオリティーは高いです。写真写りが良くなるようにアドバイスもしてもらえます。
写真写りに自信がない人は写真館を利用するのがおすすめです。
履歴書の写真のサイズ
写真サイズは、横3cmx縦4cm
履歴書の写真を貼る欄には横36㎜~40㎜、縦24㎜~30㎜と記されていますが、一般的には横3cmx縦4cmのサイズを利用します。
履歴書の写真はモノクロでもいい?
履歴書の写真はカラーで撮る!
指定がない限りカラーでも白黒でもどちらでも構わないのですが、採用担当官は写真から『写真が重要な理由』で記載したような点をチェックします。これらのチェックポイントはカラーの方が明確にわかるためカラー写真の方が好まれます。
最近はカラー写真を利用する人の方が圧倒的に多いため、白黒写真を使うと逆に『髪の色など何か不都合を隠そうとしているのでは?』と疑われてしまう可能性すらあります。
履歴書の写真の背景色は何色?
履歴書の写真の背景色は、『灰色』『白色』『青色』の3色が一般的です。
どの色を使用しても構いませんが、『灰色』『白色』が転職、『青色』が新卒というイメージが少なからずあります。
他に『オレンジ』『ブラウン』『グリーン』『ピンク』といった色も撮影する写真館やスピード写真機によってはります。指定がなければ他の応募者よりアピールする目的でこれらの色を選択してみるのも構いません。
履歴書への写真の貼り方
写真を履歴書に貼るさいの注意点は以下の3点です。
写真を貼るさいの注意点
- まっすぐに貼る
- 写真の裏に名前を書く
- のりもしくは、両面テープで貼る
写真の裏に名前を書くのは剥がれ落ちてしまった場合、だれの写真かがわかるようにするためです。
のりと両面テープのどっちを使って貼っても構いませんが、のり付けする場合は書いた名前がにじまないように注意すること。両面テープの場合は、名前が透けて見える透明の薄型を利用するようにしてください。
写真を撮るときの髪型と髪の色
髪型や髪の色は昔ほど厳しく見られることはなくなってきましたが、採用担当官によってはどう判断されるのかわからないというのが現状です。
以下のような点だけ気を付けるようにしましょう。
髪型と髪色
- アレンジしすぎの髪型は避ける
- 黒、薄茶からかけ離れた髪色は避ける
- ぼさぼさで乱れた髪は整える
- 目元が隠れてしまうような髪型は避ける
写真を撮るときのメイクやアクセサリー
ピアスやネックレスなどのアクセサリーは基本的には付けない!
アクセサリー関連はマイナスイメージに取られることはあってもプラスイメージで取られることはほとんどありません。
特に男性のアクセサリーは、いまだに悪い印象にとらえる人が多いので厳禁です。ただし、ファッション業界や会社のお客様と接するような営業職、フロント業務に携わる可能性のある方は見た目も重要視されることがあるため、デザイン性が強くなく小さめのアクセサリーは身に着けても構いません。
メイクは過度な厚化粧はNGです。
真っ赤な口紅や濃すぎるチークは清潔感やまじめな印象を損ねる可能性があるためひかえてください。健康的でさわやかさが表に出るような化粧をこころがけてください。
写真を撮るときの服装
ジャケットとシャツを必ず着用する。男性はネクタイも必須です。
ここで言うジャケットとシャツとは、『ブレザー』、『スーツ』のことです。私服は厳禁です。
色は黒、グレー、紺でシャツは白色が基本です。ネクタイは派手すぎないものを選び、色は相手に与えたい印象で決めると効果的です。知的な印象を与えたい場合は、紺系の色、意気込みを伝えたい場合は赤系がおすすめです。
写真を撮るときの表情と姿勢
写真を撮るときの表情は以下のような点に気を付けてください。
表情のOK例とNG例
[表情OK例]
- あごを軽く引く
- 視線はまっすぐ
- 口角はあげる
- 歯が見えない程度に微笑む
[表情NG例]
- あごを引きすぎて上目づかいになる
- あごを上げすぎて人を見下すような視線になる
- 無表情
- 口が「へ」の字や片側だけが吊り上がっている
- 不愛想や挑発的な表情になっている
- 歯が見えている
姿勢は上半身だけの写真であってもわかるので注意が必要です。以下のような点に気を付けるようにしてください。
姿勢の確認ポイント
- 顔が肩のラインよりも前に出すぎていないか?
- 身体や顔が傾いていないか?
- 猫背になっていないか?
- 肩がまるまっていないか?
- カメラに対して身体がまっすぐに向いているか?
スピード写真できれいに撮る方法
スピード写真機を使って証明写真を撮るときに以下の7点を注意すれば、写真館で撮るのと引けを取らないくらいきれいに写真を撮ることができます。
スピード写真機できれいに撮る方法
- 光の反射を利用する
- 椅子の高さを少しだけ高くする
- カメラのあるガラスをきれいに拭く
- 黒いジャケットと白いシャツを着用する
- フラッシュをさまたげないようにする
- 写真機のカーテンはしっかりと閉める
光の反射を利用する
スピード写真は手軽でそこそこきれいな写真が撮れるもののどうしても写真館で撮影したものと比較するとのんめりした感じになってしまいます。そのもっとも大きな原因は照明の暗さにあります。
写真機の証明はカメラの上部に設置されていることが多く光度もあまり高くありません。そのため目尻や鼻下などに影ができどうしてもぼんやりとした写真になってしまいます。最近の写真機はフラッシュが良い場所に設定されており、高度の低さを上手く補っていますが、まだまだそういう写真機ばかりではありません。
そこでその照明の暗さを補うために『レフ版効果』を利用します。レフ版とは光を反射させる板のことで、写真館でも使われています。
レフ版の代わりに白いハンカチなどが代用できますが、ハンカチは反射力がやや弱いのでおすすめは、100円ショップで売られている白の画用紙です。
写真を撮るときにこの画用紙をひざの上に置きます。置き方は、左右前後に傾けたりせず、ひざの上に水平におくと丁度、照明の光が顔に反射する位置くらいになるはずです。
椅子の高さを少しだけ高くする
椅子の高さを指定の位置よりもほんの少しだけ高めに調整します。上げすぎには注意してください。目1つ分程度で構いません。
その状態であごを引くのではなく椅子を高くした分だけ下を向くようにします。
これで誰でも美しく見えると言われている『シンデレラ角度』という状態ができあがります。あごを引くわけではないので二重あごにもなりません。
カメラのあるガラスをきれいに拭く
スピード写真機は多くの人が利用します。そのため指紋などの汚れがカメラのあるガラスに付着している場合があり、写真のくすみの原因となります。
写真を撮る前に乾いたやわらかい布で拭くようにしてください。
ウェットティッシュなど濡れたもので拭くと逆に拭き跡が残ってしまい汚くなるので注意してください。
黒いジャケットと白いシャツを着用する
写真の背景を白系で撮る場合は、紺やグレーのジャケットよりも黒色のジャケットを身につけた方が背景とメリハリがつき全体的にきれいに見えます。
フラッシュをさまたげないようにする
スピード写真機にはフラッシュが付いていますが、付いている場所は写真機によってバラバラです。
注意したい点は足ものにフラッシュが付いている場合です。手荷物をフラッシュの前に置いてふさいでしまわないように気を付けてください。
フラッシュはどの写真機も必ず付いています。撮る前に位置を確認するようにしてください。
写真機のカーテンはしっかりと閉める
写真機のカーテンはしっかりと閉めるようにしてください。
開けた方が外の光も入りいいのでは?と思われる方もいるかもしれませんが、光の入り方しだいでは逆光になってしまう場合があります。
また、カーテンの内側はレフ版の役割もはたしており、照明やフラッシュの光を被写体に反射させるように工夫されています。カーテンが開いた状態だとこのレフ版効果が得られないことになります。
全国のスピード写真機の設置場所
スピード写真機は全国のいたるところにありが、以下の大手2社をおさえておけば身近な設置場所が見つかるはずです。
スピード写真機設置場所検索
履歴書写真のチェックポイント
履歴書写真を撮る前と撮った後の写真のチェックポイントをまとめておきます。チャックするさいにご利用ください。
チェックポイント
- 前髪が目や眉にかかっていないか?
- 顔と体はまっすぐ前を向いているか?
- あごが上がって見下した視線になっていないか?
- あごを引きすぎて上目づかいになっていないか?
- 歯が見えていないか?
- ネクタイがゆがんでいないか?
- えりが乱れていないか?
- 肩が傾いていないか?
- 肩や背筋が丸まっていないか?
- 表情が無表情になっていないか?
- 寝ぐせがついていないか?
- 必要以上にアレンジした髪型や髪色になっていないか?
- 必要以上に濃い化粧をしていないか?
- 目立ちすぎるアクセサリーをしていないか?
- シャツは第一ボタンまで留まっているか?
よくある履歴書写真に関するQ&A
履歴書の写真を準備するさいによくある質問と回答をまとめておきます。その他、疑問点がある場合は問い合わせフォームからご連絡ください。
3ヵ月以上前の写真を使っても大丈夫?
一般的なルールとしては3ヵ月ですが、3ヵ月以上前の写真だから不採用になるということはありません。
証明写真は、採用担当官が写真から直近のその人の雰囲気や性格などを読み取るのが主な役割です。よって、雰囲気が写真と現在の自分とでほとんど差異がないのであれば、少々3ヵ月を過ぎたところで問題にはなりません。逆に3ヵ月以内の写真であっても現在の自分と雰囲気が全く異なっているのであれば、撮りなおす必要があります。
採用担当官が実際にあなたと会ったときに『写真と全然ちがう!』となるのが一番まずいのです。
写真をデータで渡す場合の注意
写真をデータで渡す場合は注意が必要です。
写真データには『ファイルの作成日時』などが記憶されています。写真と現在の自分とで雰囲気が変わっていないからと言って3ヵ月以上前の写真を使用すると、『ルールを守れない人』と判断され実際に会う前に書類選考で落とされてしまうリスクをともないます。
証明写真をデータで提出する場合は、雰囲気が変わっていなくても3ヵ月以内の写真を利用するようにしてください。
写真に割り印は必要?
履歴書の写真に割印は不要です。
割印は履歴書から写真がはがれ落ちたときにどの履歴書からはがれたものなのかを判別するために押すことがありますが、最近は割印を押すということはほとんどありません。
割印ではなく、写真の裏に名前を書きます。
写真のサイズは指定サイズより少し程度ならずれても大丈夫?
あきらかに指定サイズと異なるというのが目視でわかるレベルでなければ少々ずれても問題ありません。
注意点としては、『履歴書に写真を貼らずに提出してください』と指定があった場合です。この場合、提出した写真は履歴書ではなく社員管理台帳や、入門証用の写真など別の用途で利用されることが想定されます。そのときにサイズが異なると目的の用途に利用できない可能性があります。
写真をパソコンで加工しても大丈夫?
ニキビや肌荒れの部分を修正したり、目のくまを消すなど本来の自分と雰囲気が変わってしまわない程度の加工は問題ありません。
普段メガネをしているがはずして写真を撮っても大丈夫?
メガネを外して撮っても構いません。
しかし、履歴書の写真は普段のあなたの雰囲気や人物像を確認するのが主目的です。よって、普段からメガネをしているのであればメガネをして写真を撮るのが適切です。
履歴書が完成したらプロに添削してもらう!
履歴書の写真は相手に与える印象に影響するため重要なのは間違いありませんが、やはり最も重要なのは履歴書の記載内容です。この記載内容次第で採用可否の結果が大きく変わってきます。
しかし、そんな重要な書類なのにもかかわらず短時間で作成し、応募する会社に提出してしまう人が非常に多いです。
応募書類は必ず第三者に添削してもらうようにしてください。自分自身で書いたものを自分自身で添削してもなかなか問題点は見つからないので、この第三者に添削してもらうという点がとても大切です。
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